気象庁台風11号気象衛星ひまわり13時30分ごろ20220904
画像引用:気象庁 気象衛星ひまわり2022/09/04/13:30衛星画像

秋に来る対馬回りの台風への警戒

大型で強い台風第11号は、4日9時の時点で中心気圧950hPa、中心付近の最大風速は40m/s、宮古島の北北西約150kmにあり北へ毎時15kmで進んでいます。

今後の予想進路として6日9時には勢力(中心気圧)をそのままに中心部が対馬近海に達し山口県に接近する予想となっています。巷でよく耳にする県の北回りの台風は警戒すべしという事で、今後の気象庁などからの情報に耳を傾け台風への備えを行う必要がありそうです。
進路について、対馬の北側(韓国側)を進む予測が出ています。2022/9/5 19:00時点

【お知らせ】運行状況
・JR山陽新幹線 9月6日(火)は、広島-博多間 16:00まで取止め(こちら
・JR山陽本線 9月6日(火)は、岩国-徳山間 通常運転、徳山-下関間は運転取止め、
 岩徳線通常運転(こちら
・岩国錦帯橋空港 離発着便 9月6日(火)は、羽田-岩国間 状況確認中(こちら)、
 岩国-那覇間(こちら
・周防大島町営渡船 9月6日(火)は、前島航路は終日欠航、浮島航路1,2便欠航、
 情島航路1、2便欠航
・防予フェリー柳井-松山三津浜 9月5日は欠航、6日は未定(こちら

台風11号の詳細9月6日 9時予想情報
 台風の強さ 強い
 位置 対馬海峡付近
 進行方向・速さ 北北東・30km/h (16kt) 
 中心気圧 945 hPa
 中心付近の最大風速  40 m/s (80 kt)
 最大瞬間風速 60 m/s (115 kt)
 予報円の半径 110 km (60 NM)
 暴風警戒域 東側 370 km (200 NM)
 西側 300 km (160 NM)
気象庁9月4日時点での予想情報 

台風の進路予想と暴風圏予想

9月5日15時時点での台風位置と数値。前日の中心気圧945hPaから950hPaへ変化し対馬北側(予測)に向け移動中。依然として最大瞬間風速は高いままとなっています。
気象庁台風11号経路20220905_1
台風は先の通り、6日朝9時に対馬海峡付近を北北東に進む予想となっていますが、この時期(9月初旬)は、太平洋上の海水温がピークとなり台風にとっては勢力を強大にする一つの要因であるとメディアでの説明が有り、先島諸島や沖縄周辺海域でさらに勢力を大きくし移動する可能性がありそうです。

気象庁では、台風の進路に沿い暴風圏の範囲予想を出しています。(下図)
県東部は赤や黄色が掛かる見込みで確率としては、黄色5%、赤30~70%と出ています。県央から西はそれ以上の確立でほぼ暴風圏に入るとみておくべきだと思われ、何れの地域も今の間に準備をしておく必要がありそうです。
※9月4日の気象庁予想で、台風が近づくにつれ確率は変動します。
気象庁台風11号暴風圏に入る確率20220904_1
画像引用:気象庁 

山口県東部の予想

気象庁山口県東部の早期注意情報20220905_1
(9/516:30 更新) 画像引用:気象庁 画像はクリック・タップで拡大します。
現段階において県東部では、9月6日は、大雨、暴風、波浪共に警戒情報を出す可能性が「高」となっています。

対馬海峡を通過した過去の大きな台風

平成3年(1991年)台風19号(ミレーレ)通称:りんご台風

平成3年9月12日~28日にかけての3つの大きな台風が襲来

”台風第17号(12~15日)、第18号(17~20日)、第19号(25~28日)と3個の台風が相次いで日本に上陸または接近した。これらの台風はいずれも大雨や暴風を伴い、全国で大きな被害があった。

 特に台風第19号は、中心付近の最大風速が50m/s(広島気象台は観測史上となる58.9m/sを記録)と非常に強い勢力で長崎県に上陸し、その後勢力がほとんど衰えないまま速い速度で日本海沿岸を北上したため、南西諸島から北海道までの全国で、暴風による死者や建物の損壊等の被害が多数発生した。また西日本では顕著な高潮が発生し被害があった。”(引用:気象庁)

青森県特産のリンゴがこの台風で振り落とされ大きな損害をもたらしましたが、その年度の受験に臨む多くの受験生から落ちなかったリンゴを求めたことがニュースになりました。(リンゴ台風の所以)

1991年 台風19号の軌跡

平成3年(1991年)台風19号経路図

主な被害状況

  • 被害地域 山口、広島、島根、鳥取県
  • 家屋全壊 87棟、家屋半壊 1,316棟、家屋損壊 5,253
  • 床上浸水 3,526、床下浸水 12,025
  • 死  者 16、負傷者 417

平成16年(2004年)台風18号(ソングダー)

9月7日に長崎に上陸した台風18号は、先の「りんご台風」(平成3年台風19号)の上陸時58.9m/sを上回り最大瞬間風速60.2m/sを広島で観測。現在においても観測史上1位の記録となっています。

この時の最大瞬間風速は、山口で50.5m/s、札幌で50.2m/sの記録的な暴風を観測。中心気圧925hPa、高潮と重なり厳島神社が大きく損壊したのは記憶にあるところかと思います。この台風で決定づけたのが、冒頭にありました対馬を通過する秋の台風は危険という所以となっています。

平成16年台風18号の軌跡

平成16年(2004年)台風18号経路図

主な被害状況

  • 死者41名、行方不明者4名、重傷者209名、軽傷者1,115名
  • 被害総額1,262億円
  • 山口県内ほぼ全世帯で停電
  • 下松笠戸島でインドネシア船籍が座礁し22名死亡
刻々と変化する気象情報ですが、予測は台風が近づくにつれ精度が増します。情報をシッカリ入れ、適切な判断が出来るように心がけたいものです。

気象庁はウェブサイトが新しく更新され、台風の進路図なども分かり易くなっています。
下記リンクカードよりご覧ください。