陶器でつくるひなまつり
伊保木地区(光市室積村)で2023年2月4日と5日の両日で「陶びな展」(たたらびな)が開催され約2000点が並びました。伊保木地区は、海沿いを光市から田布施方面に向かった先に小高い山の中ほどに広がる集落。その中に複数の窯があります。窯の中心に位置する椿窯と美土里陶房が今回の催しを主催し陶器のひなまつり展を開催。
作品となるたたら雛は1体ごとに丁寧に作られる雛人形は表情や形・色など細かな作業が続き約2ヵ月近くかかるようです。
土地と窯の歴史
伊保木地区は瀬戸内海に面した急峻な土地ですが、とても眺めがよく気持ちのよい場所です。そこに約40年以上前から複数の作家が窯を営みはじめたようです。更に古くには、江戸中期の頃をのこした以下のような記述があるようです。以下引用
「宝暦年間(一七五五)頃(推定)、東伊保木中村の丘に陶器、瓦の焼竃があった。この地名を皿山という。(元伊保木小学校邸(引用者注:庭か)西側・昭和二十五年頃運動場拡張工事の際、埋土を採掘の場所から壷・皿・瓦破片多数と登竃跡をみた。筆者は当時同校勤務)ここでは嘗て陶器・瓦等を製造したものであるが、その数量は明らかでない。
天保期の古記録の“伊保木の風俗の項”に「中己下、或は次男三男の分は廻船乗・舸子働・又は瓦焼仕候者も御座候。」とあり、わずかに当時のことが偲ばれるのみである」
引用元:レファレンス協同データベースより元文献:中道静夫 編著 , 中道, 静夫, 1918-. 室積郷土史談. 光市立図書館, 1981.
会場となっている美土里陶房と椿窯では、繋がりのある複数の作家が作品の販売を行い、美土里窯を慕い、みどりさんを偲ぶ「きみどりの会」が陶器作品を出品し雅な会場となっていました。
尚、美土里陶房では娘である(ボン クレール オーナー)が窯を引継ぎ活動をされています。
仕掛けの多いお茶のキッチンカーで登場していた「老舗茶屋 田原清香園茶舗」さん(周南市)。
古くから使われていた木箱をアクセントにアイデアを盛込み依然進化中とのこと。