天気もよく過し易い季節に突入しますが、G.W.前から始まる本格的な行楽シーズンに入る前に少し注意しておきたいことの中で、クマに関する情報をお伝えします。
クマの生息と現状について
中国各県は、動物保護に努めており保護対象の中にクマも例外ではございません。そのためなのか順調に個体数も増えると共に、比例し人的な被害も毎年起きてしまっています。
クマも生き物で彼らに問題がある訳では無いとおもいますが、人と遭遇すると彼らも動揺し命を守る行動をおこしてしまいます。(中には捕食のために人を襲うこともあるようですが)
人として出来ることの一つに、情報を得る事でその被害に遭うリスクを最小限にすることが必要であると思います。
クマの行動範囲と目撃地点
下記の地図は、長年にわたり目撃情報等をブログに載せて公開しているサイトである、「クマ出没情報」さんの情報を元にマップにプロットしてみました。- 情報は2016年のデータとなります。
- 同一個体と思われるクマが複数回にわたり目撃され報告されてる場合も地図上では1目撃としています。そのため地域によっては目撃ポイントが多くなっている所もあります。
- 最新更新情報は、「クマ出没情報」をご参照下さい。日本全国を網羅されています。
- 情報は、岡山、広島、鳥取、島根、山口の中国5県のみ地図上にプロットしています。
- 九州は絶滅した可能性が高いと言われています。四国も同様ですが、四国は近年、個体の存在が噂として出てくる程度があるのみとなっています。従いまして現時点では両地方は地図には載せていません。
2016年各県各月の出没(目撃)と気温との関係
(※赤色の目撃情報ave.とは、各県の目撃件数の平均)
先のブログの情報を元に目撃数と気温の関係性をグラフ化しました。
定説の通り気温が低い時期は、目撃(出没)は少ないですが、5月から目撃情報が急激に増えてきます。もちろん、人も同じく外での活動が増えたため目撃情報が増えたと言う事も出来ます。
但し2016年のことですが2月の降雪の後にとある山に登った際、他の登山客よりクマの足跡が有ったとの報告も得ていることから寒くても油断は出来ないとも思えます。(※2015年と2016年の冬シーズンは気温が例年より高かった)
出没(目撃)時間 2016年の平均データ
同じく、各時間帯における出没(目撃)情報の平均を纏めてみました。
朝と夕方が特に多いことが分かると思います。
無論、感の良い方はご察し頂けると思いますが、同時間帯は、人の行動もこの時間帯が多いことも関係していると思います。
登山や山菜取りの時の準備
これから特に登山や山菜採りにお出かけの際は、自分の行く目的の地域に過去に目撃が有ったかどうか事前情報の参考にされると共に装備を怠らなく準備してお出かけされることをお勧め致します。準備は、定番ではございますが、「熊鈴」や「ラジオ」等、より大きな音が出ることが必携となります。小型の鈴で良いとは思わず、ある程度大きく大きな音が出ることが望まれます。特に、登山道は谷沿いから入っていくケースが多いと思いますが水の音でかき消されそうな所はより大きい音を立てて素早く移動することが求められます。
また、山菜採りは特に、採ることに夢中になり易いので度々周囲の状況を都度確認する必要もございます。
最悪、格闘の必要がでるかもしれません。銃刀法に注意しつつ鉈等の携行が望まれます。その他、熊スプレー等も販売されていますのでイザと言うときのために持っておくのも一案かと思います。
参考になりますが、amazonで販売されている商品リンクを配置しておきます。
商品詳細等ご覧いただけます。
※ベルは大きく音が出る物の方が良いです。
※熊スプレーは、有効期限が有ります。また、ヒグマ用とツキノワグマ用とが有ります。本州はツキノワグマですのでご購入の際はご注意下さい。転載している画像(リンク)はツキノワグマ用となっています。
中国地方のクマは、臆病でめったに人を襲わないとよく耳にしますが、残念ながら毎年、襲われたケースが発生しています。人とクマとの適度な距離を保つためにも、音を使っての存在認識が必要と思われます。
それでは、安全でよい行楽をお楽しみ下さ~い。